英文を速く読むには
英文を早く読むには
長文対策に入ると、多くの方が時間が足りなくて最後まで読めないという悩みがでてきます。なぜもっと早く読めないのだろう。早く読める人は私と何が違うのだろうと。では、何が違うのでしょうか。実は、読み方に少し工夫があるのです。
まず1つ目は英語を英語の語順のまま訳しているということです。多くの人は、英文を返り読みしてしまう癖があります。返り読みとは、日本語を語順通りに読むことです。どういうことでしょうか。
ex. I like the book
① ③ ②
→ I like the book
① ② ③
これを返り読みで訳すと「上」のような順番で読むことになります。しかし、英語を早く読める人は、「下」のような順番で読んでいるのです。別に逆から読んでもいいじゃないか、これくらいなら前から読めるよ、という人もいると思います。では、この文ではどうですか。
ex. The fat cat with long hair ate the pie that I baked yesterday quickly this morning because he got up late.
「長い毛の太った猫は遅く起きたので今朝、早く、私が焼いたパイを食べた」
とても長いですね。これくらいになると後ろから訳してしまう人は多くなったのではないですか。後ろから訳すというのは、最後まで行って、また戻るので2回読んでしまうということです。つまり、返り読みは2倍時間がかかるのです。これが遅くなってしまう原因の1つというわけです。
当たり前ですが、日本語を後ろから読みませんよね。英語も同じです。前から理解していくのが当たり前なのです。それに前から理解する力がないとリスニングには太刀打ちできません。ですので、英文は前から訳す癖をつけてください。前から理解する練習には、音読が最適です。音読は前からしか読めないので返り読みを直す練習にピッタリなのです。
文法力
ex. 1、The fat cat with long hair
2、The fat cat with long hair ate the pie
3、the pie that I baked yesterday
4、because he got up late.
実は、前から読むには、相当の文法力が必要です。
1は後置修飾 2、文型 3、関係代名詞 4、従属接続詞
を知っている必要があります。また、主語の後ろは動詞が来る、動詞の後ろは、目的語が来るはず、という予測する力があるとなお、早く読めるようになります。
スラッシュリーディング
そして、前から読むときは、単語を1つ1つばらばらに読むのではなく、意味のまとまりをもった「かたまり」ごとに読むことをおすすめします。英語は単語と単語が結びついて1つのカタマリを作っているからです。
このカタマリごとに読むときには、スラッシュリーディングという方法が役に立ちます。この方法はカタマリごとにスラッシュを引いていくというものです。
ex. The fat cat / with long hair / ate the pie / that I baked yesterday / quickly /
this morning / because he got up late.
「その太った猫が / 長い毛を持った / パイを食べた / 私が昨日焼いた /
早く / 今朝 / 遅く起きたから /」
このような意味をもったまとまりごとにスラッシュを引いていくと前から読みやすくなります。ルールは特にないのですが、引きすぎると逆に理解しにくくなってしまいます。
The / fat / cat / with / long / hair / ate / the / pie / that / I /baked / yesterday /
quickly / this / morning / because / he / got / up / late.
この練習を続けていくと文章を見た瞬間にスラッシュを引かなくても、見えてくるようになります。そこまで、練習を続けると良いでしょう。
↑ スラッシュリーディングの解説と練習はこのシリーズで完璧にできますよ。
音読
声に出して読めるスピードに比例して読むスピードも上がっていくといわれます。それは、英文に対する処理の速度が上がるためでしょう。そのため速読には音読が不可欠です。英語の勉強には音読を取り入れましょう。できれば、シャドーイングのほうがオススメです。
最後に
これらを意識して練習をしていきましょう