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あらすじ
メソポタミアは、ティグリス・ユーフラテス川の間で栄えました。周りが開放的なので、さまざまな民族が攻めてきます。シュメール人→アカッド人→アムル人→ミタンニという順に変遷していきました。アムル人のときには有名なハンムラビ法典が作られました。また、六十進法や1週7日制ができたのもメソポタミアだといわれています。
概観
今日は赤く囲まれているところの歴史を学びます。
地図
まず、今から話すオリエントという地域の場所を確認しましょう。赤で線を引いた部分がオリエントになります。
オリエントとは「太陽が昇るところ」という意味で、古代ローマの人々が名付けました。
そして、今日やるのは、オリエントの中でもメソポタミアの話です。メソポタミアの場所も確認しましょう。上の地図の赤い部分を拡大しますね。
赤で線を引いている場所がメソポタミアです。メソポタミアとは「川の間の地方」という意味で、川の間とは北のティグリス川と南のユーフラテス川のことである。また、パンやビールの発祥だと言われています。
有名企業のHPではこんな歴史の話が知れるのですね。
メソポタミア
前3000年ごろ、まずシュメール人がウル、ウルク、ラガシュなどの都市を建設します。シュメール人は民族系統が不明で、検索のサジェストには宇宙人とも出てきます。また、楔形文字とウル=ナンム法典を作ったともされています。ウル=ナンム法典は世界最古の法典です。
また、それぞれの都市では神権政治が行われていました。神やその代理人として王は自らの力を正当化し権力をふるったのです。当たり前ですが、いきなりオレがリーダーだと言っても付いてきてくれる人はいません。そのため、神様の代理人だからリーダーとしての立場を許されるのです。
その後、前2300年セム語系のアッカド人がばらばらだったシュメール人の都市を統一します。最初の統一国家で、サルゴン1世のときです。そして、ナラム=シン王の時に最盛期を迎えます。しかし、アッカド人は軍事力を使って統治をしていたので長くは続きませんでした。その後、異民族の侵入でアッカド王朝は滅亡してしまいます。
その後、シュメール人が再統一を果たします。ウル第3王朝です。最後の王朝だといわれています。そして、エラム人の侵入によって滅びました。
そういえば、メソポタミアは砂漠や山脈などがない開放的な地形になっていますね。そのため、様々な民族が入って来やすい特徴があります。
次にメソポタミアをまとめたのはアムル人で、古バビロニアを建設します。そして、ハンムラビ王の時代に全メソポタミアの統一に成功します。
ハンムラビ王はアッカド人とは違い、法を使って秩序の形成をします。これがかの有名なハンムラビ法典です。「目には目を、歯には歯を」のフレーズは聞いたことありますね。ハンムラビ法典は2つの特徴があります。それは、同害復讐で原則と身分に応じた刑罰の規定がされているということです。
半沢直樹のように何倍にもして返すわけではなく、やられた分だけやり返すという上限が設けられたことで過度は復讐がなくなり、メソポタミアの地に平和がもたらされます。
ハンムラビ法典はスサで発見されました。画像を見るとわかるように石棒に記録されています。これには、アッカド語が使用され、シュメール人が発明した楔形文字で記されています。
次に来た民族はヒッタイトです。この民族は北方から来て小アジア(アナトリア)に建国します。赤く線が引かれた部分が小アジアです。首都はボアズキョイ(ハットゥシャ)です。そして、史上初めての鉄製の武器、そして馬や戦車の使用により軍事力はとても高く、古バビロンを征服してしまいました。
その後、メソポタミア北部からシリアにかけてはミタンニ王国が支配します。一方、南側にはカッシート人が支配します。ミタンニ王国は後にヒッタイトに攻撃され、アッシリアに併合されてしまいました。
宗教
メソポタミア文明は複数の神を信仰する多神教であったといわれています。また、シュメール人は自分たちを祭るためにジッグラト(聖塔)(→画像)を建立しました。これは、聖書の「バベルの塔」のモデルになったといわれていますね。
文化
シュメール人は楔形文字を作成します。主に粘土板に記されました。楔形文字は解読が進み、今はイランの世界遺産になっている崖にはりつけられたベヒストゥーン碑文(→画像)をイギリスのローリンソンが解読が成功しています。
人間の知られている歴史の中で、最も古い作品はギルガメシュ叙事詩です。ウルクの王様ギルガメッシュの冒険の話。ここで描かれた洪水伝説は、旧約聖書のノアの箱舟の原型になりました。
初期楔形文字で記されたシュメールの断片的な神話に登場する実在の王ギルガメシュの波乱万丈の物語。分身エンキドゥとの友情、杉の森の怪物フンババ退治、永遠の生命をめぐる冒険、大洪水などのエピソードを含み持ち、他の神話との関係も論じられている最後の世界文学。本叙事詩はシュメールの断片的な物語をアッカド語で編集しアッシリア語で記されたニネベ語版のうち現存する2000行により知られている。文庫化に伴い「イシュタルの冥界下り」等を併録。
技術
60を1つの単位とする六十進法が発明されました。私たちは、時間を1分は60秒、1時間は60分のように考えますね。それが六十進法です。この時代からあったのですね。
また、月の満ち欠けの周期を基準とする太陰暦も発明されました。太陰暦は1年を約350日とするものです。
さらに、1週7日制も発明されました。日曜日から土曜日までの7日で今の私たちと同じなんですね。
今日はここまで。ではまた次回