最近の教科書の危険なところ。
最近の英語の長文の教科書には、あらかじめスラッシュが引いてある。そのため、スラッシュリーディング自体は浸透しており、英語を左から右に読むことには慣れている子は多い。このことはうれしい限りである。
しかし、じゃあ、「なんでここにスラッシュが引けるかわかる?」と質問すると「わからない」と答える学生は多い。これはとても危険である。
つまり、これは読める気になってしまうのがとても危険なのだ。実際の英文には、スラッシュは引いていない。そのため、スラッシュを自分で引くことができないとダメなのだ。もちろん、スラッシュを使おうが使うまいが、読めれば良いのは変わりないのでそこは割愛。
先にスラッシュが引いてあるものを使用すると、スラッシュを引ける気になってしまったりする。しかも、実際は自分で引くことができないのにも気に留めない人が多く発生してしまうのだ。
では、なぜスラッシュが引けないかというと、文法と意味のカタマリ(区切り) という概念が曖昧にされているからだ。
多くの人がご存知の通り、最近は会話を中心にしたスタイルに変化し、文法をきっちり教えることが少なくなった。こういう話題はどっちが良い悪いというより、実際は全部必要で、バランスの配分に失敗しただけである。限られた時間内でバランス配分を考えていこうという話。
この文法のバランスが最近は少し悪いのだ。のちのち大事になってくる箇所を削ってしまっている。
文法には、語順のルールと表現に分かれると個人的には思っている。言葉の配置の規則と言いたいことを詳しく表現するときにどのような単語を使うかというもの。前者の語順のルールは、削ってはいけないところ。ここを曖昧にしてしまってはいけない。ここがクリアーになることで、意味の区切りがわかり、なぜここでスラッシュが入るのかがわかるのだ。スラッシュを引くためには、まず文法をきちんと覚えよう。
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