文法の解説。大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。
仮定法過去はこちらから。
解説1
例文
If I had been rich, I could have bought the car. 「もし私がお金持ちだったら、その車を買うことができたのに」
まずは、仮定法過去完了の形を覚えましょう。
☆(if節) If 主語 had Vpp (主節) 主語 助動詞の過去形 have Vpp
「もし~だったら、~だったのに」
訳を見てわかる通り、仮定法過去完了は実際の過去とは違うことを仮定するときに用いる表現です。また、仮定法過去は、現在のこと。仮定法過去完了は過去のことを表します。このように名前と実際に表す時制にズレがあるのに注意しましょう。過去の前は大過去ですよね。そのため、このhad Vppの形になっている考えておきましょう。
ちなみにbe動詞のVppがbeenですよ。「I were rich」から時制を1つずらすので、「I had been rich」です。
解説2
ex. If I had worked much harder, I would be richer now. 「もっと一生懸命に働いていたら、今ごろもっとお金があるのになぁ」
この文は仮定法過去と仮定法過去完了がミックスした形になります。If節がhad workedで、仮定法過去完了。主節がwould be で仮定法過去だと分かる。
こういう文が問題に出されたときは、一方の動詞の形を見て、答えるのは不可能になります。そのときは、時の副詞で判断しましょう。この文ではnowが時の副詞なので、主節は仮定法過去だとわかります。
解説3
慣用表現 (基礎)
1 If it had not been for ~ , 主語 助動詞の過去形 have Vpp
2 = Had it not been for ~ ,
3 = But for ~ ,
4 = Without ~ , (⇔ with)
例文
If it had not been for water, there would have been no survivors.
= Had it not been for water,
= But for water,
= Without water,
「水がなかったら、生存者はいなかっただろうに」
すべて「もし~がなかったならば」という訳。「~」の部分には名詞が入ります。名詞だけで仮定法過去完了を使いたいときの形ですね。
2つ目の文はIfが省略され倒置した形。4つ目のwithoutの反対はwithで「もし~があったら」という意味。この慣用表現は仮定法過去にもあるが、3と4は同じ形になるのに注意しよう。
解説4
ex. I left home five minutes earlier ; otherwise I would have missed the train. 「私は5分早めに家を出た。そうでなかったならばその電車に遅れていただろう」
ここでのotherwiseは「もしそうでなければ」という意味です。この場合は副詞です。otherwiseは仮定法で用いることができます。
覚えるポイント
1、仮定法過去完了の形を覚える。動詞の形。
→ 片方の形から(If節や主節)もう1つの形をすぐに言えるようにする。
→主節とif節の位置に気をつける。If ~, 主節 でなく 主節 if ~ という形もあるし、疑問文の形もある。位置が変わってもやることは一緒なのでだまされないこと。また、
→Ifが省略された形でも助動詞の過去形から仮定法と判断できるように。
2、仮定法過去、仮定法過去完了のどちらを使うかを識別できるようにする
→片方の形から(If節や主節)から考える
→時の副詞から判断する
3、慣用表現を覚える。
→ カッコの数でどれを入れるかを判断できるようにする。
→But forをwithout / withは後ろの主節で判断する。