【ワンポイント英文法】used toの識別

文法の解説。大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。

 

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  used toには様々なタイプがあるので識別が必要だ。今日はそれを学んでいこう。

 

解説1 助動詞

 ex. I used to go fishing every Sunday. 「日曜日にはいつも釣りに行ったものだ」

 

 1つ目は「used to 原形」で助動詞。「以前は~だった」という意味。

 

解説2 形容詞

 ex.You'll soon get used to living in Tokyo. 「東京の生活にすぐ慣れるでしょう」

 

 2つ目は「be used to 名詞 / Ving」。「~に慣れている」という意味。この場合の「used」は形容詞で「慣れている」という意味。toはto不定詞でなく、前置詞なので、後ろは名詞が来る。名詞がこれるということは動名詞もこれる。beの部分は、状態への変化を表す場合、get、become、growを用いる。

 

解説3 受動態

 ex.The new techology could be used togenerate electricity from waste. 「新しい技術は廃棄物から電力を生み出すのに使えるかもしれない」

 

 3つ目は「be used to 原形」。「~するために使われる」という意味。これは、be usedはuseの受動態の形。to 原形は、to不定詞の副詞的用法。

 

解説4 would

 ex. I would often go to the movies when I was a student. 「学生の時はよく映画を見に行ったものだ」

 

  I used to go to the movies every monday. (but now I don't) 「月曜日にはいつも映画を見に行ったものだ(が、今は行かない)」

 

 usedのほかに、wouldも「(よく)~したものだ」と訳し、過去の習慣を表します。そのため、識別が必要です。

 

解説5 used toとwould

 used toとwouldのポイントをまとめよう。

 1、used toもwouldも「(よく)~したものだ」と訳し、過去の習慣を表す。

 

 2、used toは「今は~ではない」という意味がある。

   used toを使うときは現在と過去を対比させて使います。焦点は「現在」にある。一方、wouldには、ただ過去の回想しているに過ぎないので、現在と過去の対比は意識されない。焦点は「過去」になる。

 

 3、wouldは「動作動詞」にしか使えない

   used toは「動作動詞」「状態動詞」の両方どちらも使えるのに対し、wouldは「動作動詞」にしか使えない。used to beと覚えておこう。

 

  ex. There used to be a church on the hill. 「かつてその丘に教会があった(が、今はない)」

   There would be a church on the hill ← このように使えない

 

  ex.I used to smoke. 「私はかつてタバコを吸っていた(が、今は吸っていない)」

   I would smoke. ← このように使えない

 

  タバコをするのは「動作」に考えてしまいがちだが、この場合は「習慣」として考える。趣味や関心事も「状態動詞」として扱うので注意。

 

 4、wouldは頻度を表す表現やwhen I was youngのような表現を一緒に使われる。

 ex. I would often go fishing every sunday.   「私は毎週日曜日によく釣りに行ったものだ」

  I would often go to the movies when I was young.  「私は若いころ、よく映画を見たものだった」

 

  5、具体的な期間を表す表現が入っている文章では「過去形」を使う

  used toはいつだったかわからない不特定の期間の時に使うので、具体的な期間を表す語を一緒に使うことができない。

 

     ex. I lived in Tokyo for fifteen years. 「私はかつて東京に15年住んでいました」

     × I used to live in Tokyo for fifteen years. ←このように使えない

   ○ I used to live in Tokyo for many years.

 

 6、現在と対比できないものは過去形を使う

  used toは現在対比がないと使えません。たとえば、「死んだ母親がかつて歌手だった」場合などです。

 

    ex. My mother was a singer

    × My mother used to be a singer ←このように使えない

  

  下の文は母親が今も生きていてかつては歌手だったけれど、今は別の

職業をしているという意味になるので注意してください。

 

解説6 付加疑問

  ex. You used to go to the library alone, didn't you? 

   「よく一人で図書館に行ってたよね」

 

  used toの付加疑問はdidn't を使います。usedを使いません。付加疑問文の説明

覚えるポイント

 1、それぞれのused toの形を覚え、訳を覚える

   → 見分けるポイントを考える

 

 2、used toとwouldの違いを覚える