【ワンポイント英文解釈】thatの判断

英文解釈のポイントを解説。

 

f:id:nicochan0923:20210511141449p:plain

 

今日は最重要なthatの識別です。 thatを見かけたらどのthatかを必ず判別しましょう。

 

解説1 関係代名詞と同格1

 ex. The news that I told you. 「私があなたに言ったニュース」

 

    The news that he passed the exam. 「彼が試験に受かったという事実」

 

 まずは、関係代名詞のthatと同格のthatの識別です。どちらのthatも名詞の後ろにあります。どちらがどっちだかわかりますか。

 

 関係代名詞のthatは後ろに欠けたところがあります。文型が完成していません。それに対して、同格のthatは欠けたところがありません。文型が完成しています。

 

 つまり、前に書いてある先行詞を後ろに入れたときに、意味が通る場合は、関係代名詞です。それに対して、入れることができない場合は同格です。

 

 ex.The news that I told you. → I told you the news.

 

 例文で確認しましょう。tellは第4文型を取るのでO2が欠けています。文型が不完成です。また、the newsを後ろに入れたときに、意味が通るので、このthatは関係代名詞です。

 

 ex.The news that he passed the exam. → He passed the exam 

 

  he passed the examは文型が完成しています。これで意味が通ります。また、the newsを入れるところがありません。そのため、このthatは同格になります。

 

解説2 関係代名詞と同格2

 belief、fact、newsなどの抽象名詞の後ろthatは同格になりやすい。逆に関係代名詞はなんでもいいです。そのため、抽象名詞 thatを見たら、まず同格を疑う。違った場合は関係代名詞を疑いましょう。

 

解説3 関係代名詞と同格3

 

 ex. The news that I told you. 「私があなたに言ったニュース」

 

  The news that he passed the exam. 「彼が試験に受かったというニュース」

 

 関係代名詞のthatと同格のthatはどう違うのでしょうか。それは中身がわかるかわからないかです。

 

 上の関係代名詞のthatはニュースの中身がわかりませんね。どんなニュースか不明です。

 

 それに対して、下の同格のthatはニュースの中身がわかりますね。どんなニュース→ 彼が試験に受かったという風にわかります。このような違いがあることにも注意しましょう。

 

解説4 関係代名詞

 ex. I know a friend that lives in Tokyo. 「私は東京に住んでる友だちを知っている」

 

 主格の部分がthatになっている。

 

 ex. This is the book that I bought today. 「これは私が今日買った本です」

 

 目的格の部分がthatになっている。

 

解説5 同格

 ex. The chances are very good that he'll be promoted. 「彼が昇進する見込みは大いにある」

 

  先行詞とthatが離れている場合もあります。The chances that ~ ということです。もちろん、thatの後ろは文型が完成している。

 

解説6 指示代名詞

 ex. That is my cat. 「あれは私のネコです」

 

 上の例文のthatは指示代名詞のthatです。「あれ」と訳すthatですね。名詞を置ける箇所にあるのがポイントです。

 

解説7 指示形容詞

 

 ex. That cat is John. 「あのネコはジョンです」

 

 上の例文のthatは指示形容詞のthatです。「あの」と訳すthatですね。「that 名詞」で後ろに名詞があるのがポイントです。

 

解説8 名詞節1

  ex. I think that he is right. 「私は彼が正しいと思う」

 

 上の例文のthatは名詞節のthatです。「ということ」と訳すthatです。thatの後ろに文型が完成した文が続き、全体で名詞を置ける箇所にあるのがポイントです。つまり、「that 文型が完成した文」でSOCの箇所にあるということです。

 

  think that S V、know that S Vというように、目的語に名詞節のthatが来る場合はある程度、動詞は決まっている。意味が「思う、言う」系 になる動詞はこの形を取りやすい。そのときは、まず、名詞節のthatを疑おう。

 

  ☆SOCの場所

   1、Sの場所

    ex. That you study English is a good idea.

 

   2、Oの場所

    ex. I think that he is a student.

 

   3、Cの場所

    ex. It appears that He loves you.

    

 

解説9 名詞節2 形式主語

 ex.It's obvious that he can't come. 「彼が来られないのは明らかだ」

   = That he can't come is obvious.

 

   主語の位置にあるitがthat以下を指しているのが形式主語です。

 

   that以下は文型が完成した文が来る。上の文だと「It = that he can't come」。

 

 it is 形容詞、過去分詞 thatの場合は形式主語になる

 

ex.  It's a pity that he can't come. 「彼が来られないのは残念です」

  =That he can't come is a pity.

 

   itがthat以下を指している。that以下は文型が完成した文が来る。上の文だと「It = that he can't come 」。

 

 ☆thatを使った形式主語の種類

 1、It is 形容詞 that ~

 2、It is 名詞 that ~

 3、It 自動詞 that ~

 4、It 他動詞  (代)名詞 that ~

 5、It is 過去分詞 that ~

 

解説10 名詞節3 It is 名詞 thatの判断

  It is 名詞 that ~の場合。         

 

  1、強調構文 ← that以下の文に欠けた箇所がある。名詞を戻しても文がつながる。itに意味はない。

 

  2、関係代名詞 ← that以下に欠けた箇所がある。名詞を戻しても文がつながる。itは前の箇所を指している

 

  3、形式主語 ← that以下に欠けた箇所がない。名詞を戻すところがなり。itはthat以下を指している

 

  4、同格 ← that以下に欠けた箇所がない。名詞を戻すところがない。itは前の箇所を指している。

 

解説11 形式目的語

 ex. I found it difficult that they solve the problem. 「私は彼らがその問題を解くことは難しいと分かった」

 

 目的語位置にあるitがthat以下を指しているのが形式目的語です。

 

 that以下は文型が完成した文が来る。上の文だと「It = that they solve the problem」。

 

  ☆thatを使った形式目的語の種類

   1、S V it 形容詞 that ~

   2、S V it 名詞 that ~

   3、S V it 前置詞 (代)名詞 that ~

   4、S V 前置詞 it that ~

   5、S V it that~

 

解説11 強調構文

 ex. It was Tom that saved the cat. 「そのネコを救ったのはトムだった」

 

 It is ~ that の部分に強調したい語句を入れると強調することができる。これが強調構文。

 

 強調できる語句は、(代)名詞か副詞(句、節)が入る。

 

 It is ~ thatの部分が副詞(句、節)なら強調構文になる。その場合、that以下は文型が完成しているが、副詞の部分をthat以下に置いて意味が通る。

 

 It is ~ thatの部分が(代)名詞なら強調構文とは限らない。解説10を参照してください。強調構文の場合、that以下は文型が不完全で、名詞の部分を欠けているところに置くと文の意味が通る。また、itの意味はない。

 

解説12 in that

 ex. Men differ from animals in that they can think and speak. 「人はものを考えまたいうことができるという点で動物と違う」

 

 in that ~「~という点において」という意味。名詞節でthat以下は完全文。

 

 プラス except that ~「~という点を除いて」

 

解説13 副詞

 ex. I can't eat that much. 「そんなにたくさん食べられないよ」

 

 副詞のthat。「それほど、そんなに、あまり~」という意味。

 

解説14 感情の原因

 ex. I was glad that she passed the exam. 「彼女が試験に合格してうれしい」

 

 感情、心理を表す形容詞の後でthat節が来る。that以下は完全文。

 

 上の文は、that節がgladという感情を表す原因を表している。分詞形容詞でもよい。

 

解説15 判断の根拠

 ex. He must be mad that he said such a thing. 「彼がそんなことを言ったなんて、気がおかしいに違いない」

 

 感情の原因と同じような感じ。that以下には判断の根拠が来る。that以下は完全文で副詞節。

 

 上の文はどうしてmadだと思ったのか判断の根拠がthat以下に続いている。that節中にはshouldが入ることが多い。

 

解説16 副詞節 so ~ that such ~ that 構文

 ex. I'm so tired that I can't study English. 「私はとても疲れているので、英語を勉強できません」

 

 so ~ that /// で「とても~なので///」結果、「///なほど~」程度という意味になる。~には形容詞か副詞が来る。thatはsoを説明している。that以下は完全文。

 

 so ~ that ///で「///するように~である」様態という意味になる。~には過去分詞が来る。thatはsoを修飾している。that以下は完全文。

 

  どちらもsoが付いていることがポイント。倒置の形もあるので注意すること。

 

 ex. She is such a diligent girl that she passed the exam. 「彼女はとても勤勉な少女なので、試験に受かった。」

 

 ~の部分が名詞の場合は、soではなくsuch。倒置の形もあるので注意すること。

 

解説17 so that

 ex. He left early so that her might be in time. 「彼は時間に間に合うように早く出た」

 

  so that 「~するために」という目的の意味。(= in order that)

 

 ex. He studied hard, so that he passed the exam. 「彼は一生懸命に勉強した。それで彼は試験に受かった」

 

  so that 「~して、それで」という結果の意味になる。ふつうは、so thatの前にカンマが置かれる。

 

   プラス for fear that 「~といけないから、~しないように」

 

解説18 関係副詞

     ex. I remember the day that I first met you. 「私はあなたに初めて会った日のことを覚えている」

 

 関係副詞のwhen、why、the wayなどの代わりのthat。

 

 同格との違いは先行詞の違いと、内容を指しているか指していないか。どっちとも取れる場合もある。

 

解説19 Now that ~

 ex. Now that things are worse, we should talk about the problem. 「状況も悪化してきたので、問題について話し合うべきだ」

 

 now that ~ 「今や~なので」という意味の接続詞扱い。thatは省略することもできる。接続詞なので、~には文が続く。

 

解説21 予告のthat

 thatの内容が前にない場合は「予告のthat」の可能性を考える。このthatは訳さない。

後ろに修飾語句があることを予告するためにある。

 

最後に

まずは、1つずつ知らない文法があった場合はそこを固めましょう。その後、イディオム的なものを覚え、細かい識別を覚えていくと良いです。