文法の解説。大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。
解説1 現在完了形
日本語の「~た」(過去形)には2種類あります。
ex.むかしむかしあるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ex. お腹空いている → もう食った。
この例文の違いがわかりますか。上は、今と関係がない昔のことを表していますね。それに対して、下は、「もう食った」→「(から、お腹いっぱい)」のように、現在に至る原因を表しています。
英語では、この2つを区別するんです。上を過去形にして、下を現在完了形にします。
そして、現在完了形を抽象化すると、過去に起こったことが今にも影響しているときに現在完了を使います。
解説2 英語での例
ex. I lost my key. 「鍵を無くした」
I've lost my key.
では、実際に過去形と現在完了形との違いを見てみましょう。過去形は、「今とは切り離した過去」のお話。つまり、過去の時点で、鍵を無くした。今はその鍵が見つかったかわからないのです。一方、現在完了形は「過去と現在がつながっている」のです。つまり、鍵を無くした状態がずっと続いて、今も鍵がないということを表します。現在完了形を書き換えると次のような文になります。
ex. I have lost my key → I lost it recently , and I still don't have it .
「鍵を最近無くして、いまだにもっていない」
解説3 形
ex. I have lost a key.
現在完了形は、「have / has+過去分詞」で表現します。主語が三人称単数の場合「has」になります。短縮形もあります。
解説4 否定形と疑問文
ex.I have already eaten breakfast, 「私はすでに朝食を食べた」
→ I have not (haven't) eaten breakfast yet. 「私はまだ朝食を食べていない」
現在完了形の否定形は、助動詞と同じです。haveが助動詞です。haveの後ろに「not」を入れてあげればいい。
ex. Have you eaten breakfast yet? 「もう朝食を食べましたか?」
→ Yes, I have. / No, I haven't. 「はい、食べました / いいえ、まだです」
現在完了形の疑問形は、助動詞と同じです。haveが助動詞です。haveを一番前に持っていけばよい。
解説5 完了・結果
現在完了形の具体的な状況には3種類あります。1つずつ見ていきましょう。
ex. He has just read the book. 「彼はちょうどその本を読み終えたところだ」
He has gone to Tokyo. 「彼は東京へ行ってしまった」
完了は「~したところだ」、結果は「~してしまった」と訳す。「完了・結果」の用法は、やっていた(過去のこと)をやり終えて、現在どのような状況にあるのかを表しています。もちろん、過去と現在がつながったイメージがあります。また、以下の単語をよく一緒に用いられます。
解説6 経験
ex. I have talked with her before. 「私は以前彼女と話したことがある」
経験は「~したことがある」と訳す。否定文では「not」の代わりに「never」を使うことがあります。そして、疑問文では、「ever」をよく使います。回数を尋ねるときは、「How many times」、頻度を表すときは「How often」の疑問詞を使う。また、以下の単語をよく一緒に用いられます。
解説7 継続
ex. I have studied English for 3 years. 「私は3年間英語を勉強しています」
継続は「(ずっと)~している」と訳す。過去に起こったことが現在までずっと続いているkとを表します。どれくらい継続しているか尋ねるときは、「How long」を使います。
解説8 過去を表す語
これらの過去を表す単語は現在完了形と一緒には使わない。現在完了形は、過去+現在なので、過去を表す単語をつけると矛盾が生じてしまう。
ex. I have been busy since yesterday. 「私は昨日からずっと忙しい」
しかし、上の文は正しい。これは、yesterdayとあるが、since yesterdayで「昨日からずっと~」で、単純に過去を表すわけではないからである。
覚えるポイント
1、形を覚える
2、訳を覚える
3、それぞれ一緒に使われる単語を覚える
4、過去を表す語と一緒に使っていいのかの理解をする
問題として出し方。
1、sinceやforの副詞句をヒントに現在完了形を選ばせる