【ワンポイント英文法】分詞構文の入門

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解説1 必ず理解すること

 まず、覚えてほしいのは分詞構文は、動詞が分詞の形になって、副詞句になり、接続詞と動詞の役割をする構文だということです。つまり、副詞になるということは、文章のどこの位置でも基本的には置けるということ。

 

1、(分詞構文)、S V

2、S,(分詞構文), V など文中に置ける。この場合はたいていカンマがある。

3、S V , (分詞構文)

 

 このように自由に置けることを確認しておきましょう。

 

解説2 作り方

 ex. As she was sick, she couldn't go with me. 

  = Being sick, she couldn't go with me. 

  「病気だったので、彼女は私と一緒に行けなかった」

 

 1番上の文の副詞節は、分詞構文に変えることができます。また、下線部は従属節、下線部じゃない箇所は主節と言います。

 

 ☆作り方

  1、接続詞を消す

  2、Sが同じ → Sを消す(従属節の)

    Sが違う → Sを残す(従属節の)

 

  3、Vの時制が同じ → VをVingにする(従属節の)

    Vの時制が違う → VをHaving Vppにする(従属節の)

 

  分詞構文は従属節が変化するものなので、主節は変わりません。

 

  では実際に例文で確認しましょう。

 

  As she was sick, she couldn't go with me.

 

  1、she was sick, she couldn't go with me. 接続詞のAsを消しました。

 

  2、was sick, she couldn't go with me. 主語がsheで同じなので消します。

  3、Being sick, she couldn't go with me. 時制は同じ過去形なのでVingにします。

  

  これで完成しました。

 

解説3 訳し方

 1、時 「~するとき」

 2、付帯状況 「~しながら」

 3、理由 「~ので」

 4、条件 「もし~ならば」

 5、結果 「~して」

 6、譲歩 「~だけれども」

 

 このうちのどれかを当てはめてください。しかし、実際のところ分詞構文を見つけたらすべてにいちいちどれなのかを判別する必要はありません。よく考えてみましょう。接続詞の意味が大事であれば消しません。それでも省略しているということはあまり重要性がないのでしょう。

 

1、(分詞構文)、S V

2、S,(分詞構文), V  など文中

3、S V , (分詞構文)

 

 実際英文を読むときは、そこまで訳を気にする必要はありません。1,2のときは、「~して、で」、3のときは「そして、~しながら」ととりあえず訳しておけば、文意はわかります。和訳問題できちんと訳す必要を除いては簡単に済ましてしまいましょう。

 

解説4 主語

 ex. Being sick, she couldn't go with me. 

 

 主語は同じなので省略されているわけです。なので、書いていなくても sheが主語だということは意識しましょう。

 

解説5 主語の不一致

 As it was very hot, I couldn't sleep. 

 = It being very hot, I couldn't sleep.  「とても暑かったので、私は眠れなかった」

 

 この文は、主語が違うためそのまま残したタイプになります。Itと I は違うので省略はされません。無いと主語がわからなくなりますので。

 

解説6 時制の不一致

 ex. As Tom finished his homework, he has nothing to do. 

 = Having finished his homework, Tom has nothing to do.

  「宿題が終わったので、トムはやることがない」

 

  今度は、時制が一致していないタイプです。過去形と現在形で一致していません。そのため、Having Vppの形になっています。

 

 注意してほしいのは、主節の文のheがTomになっていることです。主語は一致しているので、従属節のTomは省略されますが、それでは、heが誰だかわからなくなってしまいます。そのため、HeはTomに変えてあげないといけないのです。

 

解説7 主語と時制の不一致

 ex. As the last train had gone, I had to walk home.

  = The last train having gone, I had to walk home.

  「終電が行ってしまったので、私は家まで歩かなければならなかった」

 

  今度は主語も時制も両方違うタイプです。the last trainとI は違いますので主語は残します。 had goneとhad toは時制が違いますので、Having Vppにします。

 

解説8 受動態 

 ex. As it was written in English, the novel was difficult for me to read.

  (Being) Written in English, the novel was difficult for me to read.

  「英語で書いてあったので、その小説は私にとって読むのが難しかった」

 

    ではもとの文が受動態だった場合はどうするのでしょうか。見ていきましょう。

 

  1、it was written in English, the novel was difficult for me to read. 接続詞を消す。

 

 2、was written in English, the novel was difficult for me to read. 主語は同じなので消す。

 

 3、(Being) written in English, the novel was difficult for me to read. 時制は同じなのでVing形にする。wasなのでbe動詞のVing形、Beingにする。

 

 これで例文は完成。注意なのが、ほとんどの場合Beingの部分は省略する。

 

解説9 受動態 時制の不一致

 ex. As it had been weakened by the storm, the brige was no longer safe.

 = (Having been) weakened by the storm, the brige was no longer safe.

  「嵐で弱っていたので、その橋はもはや安全ではなかった」

 

   had been weakenedとwasは時制が違うので、Having Vppにする。しかし、Having beenはほとんどの場合は省略される。

 

 つまり、受動態の場合は、Being、Having beenも省略され、Vppから始まる

 

覚えるポイント

1、副詞になる

 

2、作り方

 

3、訳し方

 

4、受動態のとき