文法の解説。大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。
入門はこちらから。
解説1 形式主語と形式目的語
ex. To learn English is interesting
→ It is interesting to learn English.
主語にTo不定詞のカタマリがある場合、主語は長くなってしまうことがある。その場合は、仮にその部分をItと置いて、to ~ の部分を文の後ろに置く構文がある。それが形式主語。
To learn Englishの部分をitにし、先に、「それはinterestingなんだよ」と結論を言ってしまう。その後にその中身「英語を習うことがね」を言う。英語では、結論を先に言うことが多いのでこのような構文が使われる。
また、To ~の部分が長くなくてもこの構文を使う場合がある。それは、英語では、基本的に後ろの方に大切な文が来る(エンドフォーカス)。そのために、わざと後ろにもってくることもある。
ex. I found to read this book difficult.
= I found it difficult to read this book.
「私はこの本を読むことが難しいとわかった」
こちらは目的語の部分がitになっているので、形式目的語と呼ばれる。findはOCの語法を取る。先に、「私はそれが難しいとわかった」と言ってしまい、その後に、「この本を読むことが」と中身を言う語順になっている。
解説2 4つの関係
to不定詞の形容詞的用法には4種類ある。名詞とto V には関係性が4つあるのです。
1、SV
ex. friends to help her. 「彼女を手伝ってくれる友達」
友だちが彼女を手伝うので、「friends」がSになり、「to help」がVの関係になっている
2、VO
ex. homework to do 「やらなければならない宿題」
宿題をやるので、「homework」がOになり、「to do」がVの関係になっている
3、前置詞の目的語
ex. a pen to write with 「書くためのペン」
ペンで書くので、もともとは write with a penだったと考える。
4、同格
ex. a plan to take a trip to Kyoto. 「京都へ旅行する計画」
a plan = take a trip to Kyoto の関係になっている。
解説3 副詞的用法
副詞的用法には、細かく分けると8つの用法があるのでそれぞれ見ていこう。ただし、すべてに共通するのが、前に書かれたことに対して聞き手が知りたい情報を付け加えていることだ。
①目的
ex.I went the stadium early to get good seats
「私はよい席をとるためにスタジアムへ早く行った」
目的を表すことができる。また、「in order toV」「so as toV」にすると目的だと明確にするときに使う。「~するために」と訳す。文頭に置くこともできる。
「私はスタジアムへ早く行った」(なぜ→) 「よい席を取るために」
②感情の原因
ex.I'm happy to see you 「あなたに会えてうれしい」
なぜその感情になったかを表すことができる。「~して」と訳す。
「私は幸せです」(なぜ→) 「あなたに会えて」
③判断の根拠
ex.You must be crazy to say such a thing.
「そんなことを言うなんて、あなたは気が狂っているに違いない」
なぜそのような判断をしたのかを表すことができる。「~するなんて」と訳す。
「気が狂っているに違いない」(なぜ→) 「そんなことを言うなんて」
④結果
ex.He grew up to be a famaous actor. 「彼は成長して有名な俳優になった」
何かをした結果どうなるのかを表すことができる。「~する結果・・・」と訳す。
「彼は成長した」(それで→) 「有名な俳優になった」
基本的にイディオムとして覚えておくとよい。
⑤be+形容詞+to V(熟語)
これらもイディオムとして覚えるもの。
be able to V Vすることが可能だ be sure to V Vすることが確実だ
be certain to V Vすることが確実だ be ready to V Vする準備ができている
be likely to V Vする可能性が高い be eager to V Vしたがっている
be anxious to V Vしたがっている
これらは正確には、to Vが前の形容詞に掛かっていると考えるが、実際読むときは、助動詞扱いしたほうが良い。
形容詞とtoが離れる場合がある。そのため、これらの単語がtoを後ろに付くことを予測する癖を付けておこう。
⑤程度
ex.She was kind enough to help old people. 「 彼は親切にもお年寄りの手助けをした」
This curry food is too spicy for me to eat.「このカレーは私が食べるには辛すぎる」
これは構文として覚える。
enough to V(原形) Vするほど・・・/ ・・・にもVする
(= so ・・・ as to V )
too・・・to V あまりに・・・なのでVできない
意味上の主語が入るとenough for A to V のようになる。それでもenough toの形に気付けるようにしよう。
enoughの注意点。形容詞、副詞の場合は、後ろに付くが、名詞の場合は前に付く。「enough 名詞」の語順になる。
⑥形容詞を修飾
ex.This river is dangerous to swim in 「この川は泳ぐには危険です」
「to swim in」が「dangerous」を修飾している。形容詞を修飾できるのは副詞。
⑦条件
ex.To hear her speech, you would take her for a scholar.
「彼女の話を聞いたら、あなたは彼女を学者だと思うだろう」
仮定法と一緒に使って、条件を表す。仮定法と聞くとifを思い浮かべるが、実際は、助動詞の過去形が仮定法のサインになる。to不定詞が条件になる仮定法は盲点になりやすいので注意しよう。
⑧独立不定詞 ※イディオム
よく使われすぎてイディオム化したもの。これは暗記しよう。
解説4 appear to
S appear (seem) to V で「SはVのようだ、~のように思われる」という意味になります。また、
It appears (seem) that S V に言い換えることができることも覚えておきましょう。
解説5 時制
ex.1He seems to have been sick 「彼は病気だったように見える」
2He seems to be sick 「彼は病気に見える」
3He seemed to be sick 「彼は病気であるように見えた」
4He seemed to have been sick 「彼は病気だったように見えた」
to不定詞は述語動詞と同じ時制になる。しかし、to不定詞が文の動詞より過去のことを表す時は「to have Vpp」にする。
2の例文は「今」病気に見えるのに対して、1は「過去」に病気だったように見えるという意味になる。病気だったのは「seems(見える)」より過去の出来事であるということである。
3の場合「to be sick」の時制が「seemed」と同じになる。また、4は1の時制が過去へ移動した形だ。過去の時点で病気だったように見えたということになる。
解説6 進行形と受動態
ex, The ship seems to be sinking! 「船が沈みかけているみたいだ!」
to 不定詞の進行形は「to be Ving」で表す。
ex. I want to be left alone. 「私をひとりにしておいてほしい」
to 不定詞の受動態は「to be Vpp」で表す。
解説7 完了形プラス
完了進行形は 「to have been Ving」
完了受動態は「to have been Vpp」
進行形の受動態は「To be Ving Vpp」で表す