今日はシリアらへんの歴史の勉強。世界史は地図で確認するのが大事だと再確認。地理にも詳しくなりますね。
世界史チャレンジ。大学受験や教養、旅行の前になど。毎日少しずつ知っていこう。
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あらすじ
地中海東岸の地域は交易に最適なので、ヒッタイトやエジプトが狙っていました。しかし、海の民の侵入により、大きな勢力は力を落とします。その結果、もともとそこに住んでいた、アラム人、フェニキア人、ヘブライ人が活動していきます。
概観
今日はこの赤で囲まれたところの歴史をやります。
地図
まず今日話す地中海の場所ときちんと確認しましょう。赤で囲まれた箇所が地中海になります。ここが舞台です。
生活
地中海の拡大した図です。この赤く囲まれたところが地中海東岸になります。隣の海が地中海ですね。その東側の海岸なので、地中海東岸です。まんまですね。
この地域(シリア、パレスチナ)は大きな川がなく、農業に向いていません。しかし、海が近いので、交易活動をしていました。つまり、商業や遊牧の生活をしていたのです。
交易に最適の場所のため、この土地をめぐってエジプトとヒッタイトは争っていましたが、前13世紀ごろ、海の民と呼ばれる集団が海から現れて、沿岸部を荒らし周りました。その結果、ヒッタイトは滅び、エジプトは弱体化します。
これにより、狙っていた国が撤退したため、もともとそこに住んでいた民族が独自の活動を始めていきます。その民族を見ていきましょう。
アラム人
1つ目はアラム人です。ダマスクスを中心に内陸貿易で繁栄しました。貿易のために各地へ行っていたため、彼らが使っていたアラム語は西アジアに普及し、西アジアの国際商業用語にまでなりました。
また、言葉だけでなくアラム文字も西アジアの各地へ広がっていきます。そして、様々な文字に影響を与えたといわれています。主に粘土板に記してあります。
フェニキア人
2つ目はフェニキア人です。シドン、ティルスを中心に海上貿易で繁栄しました。現在のレバノンですね。
彼らは、レバノン杉を使って、船を作ったりそれを輸出しました。とても良い香りがして上質な木材だったようです。現在のレバノンの国旗には、中心にレバノン杉が描いてあるくらい重要な存在だったと言えますね。
みなさんが知っているアルファベットはフェニキア人が作ったフェニキア文字がもとになったと言われている。シナイ文字から22の子音からできていて、ギリシアやローマに伝わりました。ギリシア文字はα (アルファ)、β (ベータ)などです。アルファーベーターからアルファベットということですね。
ヘブライ人
3つ目はヘプライ人です。自分たちのことはイスラエル人と呼びました。パレスチナに定住していたのですが、一部は奴隷としてエジプトへ連行されてしまいます。しかし、その後、モーセが指導してエジプトから脱出しました。これを出エジプトといいます。
逃げる途中に唯一神ヤハウェから十戒を授かりました。十戒とは、10個の神様との約束のことです。そして、彼らは、地元のパレスチナに帰り、ヘブライ王国を建国しました。
ヘブライ王国で有名な王は2人います。1人はダヴィデ王でパレスチナと統一しました。首都はイェルサレム。このダヴィデ王は、ミケランジェロが作ったダヴィデ像のモデルの人です。海の民と戦ったときが題材だそうです。
そして、2人目は子のソロモン王です。ヤハウェ神殿を建設しました。この2人の時代に王国は最盛期を迎えます。
しかし、重税を課したことで国は疲弊し、彼が死んだ後、ヘブライ王国は南北に分裂してしまいました。北のイスラエル王国と南のユダ王国です。
イスラエル王国はアッシリアによって滅ぼされてしまいました。他方、ユダ王国は新バビロニア王国によって滅ぼされてしまいます。その後、ヘブライ人の住民は、強制連行されてしまいました。これをバビロン捕囚といいます。
その住民たちは約50年後にやっとアケメネス朝ペルシアのキュロス2世によって解放されます。バビロン捕囚から解放された後は、ヘブライ王国の人をユダヤ人と呼んでいくようになります。
このバビロン捕囚で受けた苦しみからユダヤ教が成立しました。ユダヤ教の経典は旧約聖書です。ヘブライ語で書かれており、唯一神ヤハウェとの約束や契約が書かれています。
また、ユダヤ教の人々はいつかこの世の終わりが来ると考える終末思想を持っています。そして、世の終わりが来る時にメシアが現れるとされています。メシアとは救世主のことです。彼らはメシアが救ってくれると考えているのです。ただし、自分たちしか救われないという選民思想を持っていました。
簡略流れ図
アラム人 / ダマスクス
↓
南 / ユダ王国
↓
↓
アケメネス朝ペルシア
では今日はここまで。また次回!