英文解釈のポイントを解説。
主語の判断
英文を読むときに大切なことはS(主語)とV(動詞)を発見することです。ここが見つかることで文章全体の構造が把握できるからです。そのために、今日は主語の判断(発見)をテーマにやっていきましょう。
☆主語とは
主語とは、文で動作を行う人や物、または、状態をもつ本体の役割をするものです。「は」「が」が付くものですね。日本語と違い英語は、ほとんどの文に主語と動詞があることを覚えておきましょう。
例文
ex. Melos was enraged. 「メロスは激怒した」
メロス「は」と付いているので、メロスが主語になりますね。
☆第5文型
Sが主語という意味です。第5文型を見てみるとすべての文の最初にSがありますね。つまり、主語は最初に来るということです。
第1文型
第2文型
第3文型
第4文型
第5文型
第5文型は理解できているでしょうか。理解出来ていない場合は、文法を固めましょう。
こちらをさっと読んでから続きを読みましょう。
例文
Tom likes Ann. 「トムはアンが好き」
第5文型の知識から最初にあるものが主語だとわかりますね。そのため、「Tom」が主語だとわかります。「が」が付いてるからといって主語とは限りません。
☆主語になれる品詞は?
まず、覚えるべきことは、基本的に主語になれる品詞は「名詞」だけだということです。つまり、名詞ではない場合は、主語ではないと判断ができるわけです。
ここできちんと理解してほしいのは、主語になれるのは「名詞」と書きましたが、正確には「名詞」の役割になれるものです。つまり、「名詞句」「名詞節」も大丈夫だということです。
例文
ex. I'm happy to hear that. 「(私は) それが聞けてうれしい」
第5文型の知識から最初にあるものが主語だとわかりますね。そのため、「I」が主語だとわかります。さらに「I」は代名詞なので、主語になれますね。代名詞は名詞の仲間なので。
☆動詞の前
第5文型を見るとすべての文型はSVから始まっています。そのため、Vが分かればその前がSということです。
The cute cat on the table scratched a blue picture in the red box . 「テーブルの上のそのかわいいネコは赤い箱の中にある青い写真を引っかいた」
この中で動詞になるのは、scratchedだけです。(動詞の判断はまた今度やります)。そのため、scratchedの前にあるもの(The cute cat on the table)が主語になります。
☆副詞
すべての文が主語から始まるとは限りません。それは副詞の存在があるからです。
副詞は基本的に自由に置くことができます。たとえば上の図を見てください。これは第2文型ですが、この矢印の箇所に自由に副詞を置くことができます。そのため、一番最初にも置くことができるのです。こうした場合は、副詞の次が主語になります。この場合、「副詞」というのは、副詞の役割になれるものです。つまり、「副詞句」「副詞節」も含みます。
英文を読むときは、最初にある語が副詞なのか、主語なのかを判断する必要があるということです。この考えを持ちましょう。
例文
ex. Today, I will go to the library, 「今日、私は図書館に行く」
主語が最初に来るとは限らないのでしたね。今回は、副詞が最初に来るタイプです。多くの文では、冒頭にある副詞は「カンマ」があり、ここまでが副詞の範囲だと教えてくれます。ない場合は判断しなければなりません。
Todayが「副詞」です。そして、カンマが副詞の範囲のヒントですね。副詞の次が主語になるので、「I」が主語です。もしTodayを主語だと判断するとその後の解釈がおかしくなります。
☆主語になれるのは名詞 (発展)
もう1度確認しましょう。主語になれるのは名詞だけです。つまり、名詞でなければ、そこは主語ではないのです。
例文1
There are some apples on the table. 「テーブルの上にリンゴがある」
いわゆるThere is構文です。この場合の主語は、some applesの部分。それはThereが副詞で主語になれないからです。つまり、MVSという第1文型の倒置の形になります。
例文2
Here comes Special Week! 「スペシャルウィークが来たー!」
Hereは副詞です。そのため、名詞のSpecial Weekが主語だと判断するしかありません。つまり、MVSという第1文型の倒置の形になります。
例文3
ex.Faint grew the sound of the bell. 「鐘の音がかすかになった」
faintは形容詞です。そのため、the sound of the bellが主語だと判断するしかありません。つまり、CVSという第2文型の倒置の形になります。ちなみに他にもCSV、OSVなど様々な倒置の形があります。
☆次回
例文は簡単なのにしているので楽勝だと思ったかもしれません。しかし、難しい文であっても、この考え方を使うのです。簡単な文でルールを理解して、演習を通して使えるようにしましょう。