今日はイベリア半島とドイツとイタリアと北欧ですね。なぜ世界史の教科書は流れがつかみにくいのか。
世界史チャレンジ。大学受験や教養、旅行の前になど。毎日少しずつ知っていこう。
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あらすじ
ドイツは皇帝がイタリアへ何度も遠征していたためドイツ国内にはあまりいません。そのため、諸侯の力が強くなっていきました。
イタリアは北部、中部、南部で様々な都市国家が乱立していました。
イベリア半島では、ポルトガルやスペインが出来ました。イスラーム勢力と戦うため、一致団結しなければなりません。そのため、王の力はずっと強かったのです。
北欧では北ヨーロッパ商業圏に負けないようにカルマル同盟ができました。
地図
まずは地図で今日の舞台を確認しましょう。
ドイツ(神聖ローマ帝国)
初代神聖ローマ皇帝は東フランクのオットー1世(962~973)です。神聖ローマ皇帝とは、地上における神の大理のことで、キリスト教世界を守るということです。しかし、国内の諸侯はいうことを聞いてくれません。(前←東フランクのはじまり)
そこで教会を味方につけて対抗しようとしました。彼は、神聖ローマ皇帝はキリストの守り主なので、教会の責任者を任命できると考えます。それが、帝国教会政策です。国内の聖職者の任命権を皇帝が持ち、教会を仲間にして、諸侯を押さえ込もうとしたのでした。
神聖ローマ皇帝は自分の力を強くするために積極的にイタリア政策を行っていました。神聖ローマ皇帝はキリスト教の守り主なので、カトリックの中心地であるイタリアを支配下におさめたかったのです。
しかし、何度もイタリアに行くので、皇帝がドイツに不在のため、次第に諸侯が自立化していきます。そして、領邦が形成されていきます。諸侯の領土が独立国のようになってしまったのでした。そのため、神聖ローマ皇帝の影響力はほとんど及ばなくなります。
これもあって、教会をどうしても味方につけていたかったのです。しかし、叙任権闘争を迎えてしまいます。当時の神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世は聖職叙任権を巡って、教皇グレゴリウス7世と対立します。しかし、カノッサの屈辱で教皇に屈する形になってしまいました。(前←ローマ=カトリック教会の発展、カノッサの屈辱)
1256から73年、大空位時代を迎えます。事実上の皇帝が不在の時代のことです。そして、諸侯選挙を実施し、新たな皇帝を選出することで大空位時代は収束していきます。
カール4世のとき、1356年に金印勅書を発布されます。皇帝選出権を7人の選帝侯に付与する法です。1438年以降は、皇帝位はハプスブルク家が世襲していきました。
イタリア
北部では、都市国家が乱立しました。ヴェネツィア共和国(青)、ジェノヴァ共和国(赤)、ミラノ公国(橙)、フィレンツェ共和国(黒)などです。
中部では、教皇領(黄)がありました。
南部は、もともとアラブ人によって、占領されていました。それをノルマン人が奪って、ナポリ王国とシチリア王国を作りました。この2つをまとめて両シチリア王国(ピンク)をいいます。
イベリア半島
8世紀初頭から国土回復運動(レコンキスタ)がありました。再び征服をしようという意味です。もともとキリスト教徒だった土地をイスラームに奪われてしまいました。それをもう一度取り戻そうということです。
そして、イベリア半島に3つの国が出来ました。カスティリャ王国(青)、アラゴン王国(黒)、ポルトガル王国(赤)です。そして、イスラーム勢力(橙)を追い出そうとしていました。
この後、ポルトガル王国はレコンキスタを完成させます。それに焦ったカスティリャ王国のイザベルとアラゴン王国のフェルナンドの結婚により2つの国が合体してスペイン王国が出来ました。
スペイン王国は、都のグラナダを陥落させ、ナスル朝を滅ぼしました。(前←ナスル朝のはじまり)
イベリア半島はこのように常に戦争状態でした。そのため、スペインとポルトガルは国王のもと一致団結して戦わなければなりません。そのため王の力は最初から強かったのです。西ヨーロッパではあまり見られないことでした。
北欧
マルグレーテという女王の時代にカルマル同盟が結成(1397)します。デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの同君連合です。同一の人物を君主として結んだものです。これを結んだのは、北ヨーロッパ商業圏に負けないように合体したわけです。この国をまとめてデンマーク連合王国という言い方もします。(前←北ヨーロッパ商業圏)
略図
西ゴート
↓
↓
↓ ↓
↓ ↓
↓ ↓
○ドイツ
東フランク
↓
ドイツ王国
↓
↓
シュタウフェン朝
↓
↓
↓
○イタリア
↓
中部フランク
↓
イタリア諸邦 ヴェネツィア、フィレンツェ、ミラノ / 両シチリア王国 / 教皇領
↓ ギベリンvs ゲルフ
イタリア王国(ずっと先)
○北欧
ノルマン人
↓
北欧3国
↓
カルマル同盟
今日はここまで。ではまた次回!