今日もまだまだ続くよ中国史。これからも続きそうな勢い。
世界史チャレンジ。大学受験や教養、旅行の前になど。毎日少しずつ知っていこう。
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あらすじ
元は東西の交易路を手に入れるために、領土を拡大していきました。シルクロードや草原の道を押さえることに成功します。 しかし、交鈔(お札)を乱発し、財政が苦しくなってしまいます。そして反乱が起き滅亡しました。
地図
まず、地図から確認しましょう。赤く囲ったところがモンゴル高原です。
拡大
モンゴル高原を13世紀に束ねたのはチンギス=ハンでした。もともとテムジンと呼ばれていました。1206年に開かれたクリルタイで彼はリーダーになり、チンギス=ハンとなりました。
彼は、金の都を攻略し、ナイマン、ホラズム=シャー朝、西夏を征服しました。陸上貿易の中継地点を押さえるのがねらいです。
彼の死後、リーダーはオゴタイ=ハンになりました。彼は、金を征服し、都のカラコルムを建設します。また、彼の部下バトゥにヨーロッパに行かせました。そして、キエフ公国を征服し、ワールシュタットの戦いでドイツ・ポーランド連合軍を撃破します。
次はモンケ=ハンです。彼には2人の弟がいます。フラグとフビライです。フラグはアッバース朝を征服し、バグダードを支配します。さらに、マムルーク朝へと西アジア方面へと侵攻していきます。
一方、フビライは、中国方面へと侵攻します。大理、チベットを征服し、高麗を服属させます。シルクロードと草原の道を押さえました。
フビライ=ハン
その後、支持者を集めクリルタイで即位を宣言したフビライ=ハンは大都へと遷都します。さらに、国号を大元と改称します。しかし、彼の即位に反対したハイドゥが反乱を起こしました。ハイドゥの乱です。
フビライは海のルートを手に入れるために動きます。南宋、パガン朝を征服しますした。また、日本遠征をしますが、敗北してしまいます。
陸のルートは手に入れたので、次は海上ルートです。そのため、東南アジアに攻めて行きます。ベトナムを攻めますが、陳朝に敗れてしまいます。また、ジャワにも遠征に行きますが、マジャパヒト王国に敗北してしまいました。(前←東南アジアの諸王国)
ウルス
モンゴル人は各地にモンゴル人国家を作っていきます。ウルスといいます。中央アジアには、チャガタイ=ハン国がありました。この地域はイスラーム教徒の商人たちが東西貿易で活躍していました。そのためイスラームを受け入れました。しかし、14世紀半ばに東西に分裂してしまいました。
次は、キプチャク=ハン国です。建国者はバトゥです。草原の道の出口にあたる部分のため、中央アジアからやってきたイスラーム商人が過ごしやすいようにイスラーム教を採用しました。その後、モスクワ大公国が出てきたために、崩壊してきまいました。
最後はイル=ハン国です。フラグが建国します。ガザン=ハンのときにイスラーム教に改宗しました。彼の宰相ラシード=アッディーンは『集史』を書きました。
統治
元の統治体制の話です。基本的には宋代の制度を継承しました。しかし、自分たちに不利な科挙を一時廃止しました。また、政治的な階層制を取りました。モンゴル人、色目人、漢人、南人という順番です。色目人は、イラン人や中央アジア系の人々です。漢人は、旧金支配下の住民です。南人は旧南宋支配下の住民のことです。
さらに、大運河を補修し、海運を振興し、駅伝制を整備しました。陸海の貿易ルートをきちんと支えました。
引き続き、元の時代も貿易港が発展していきます。杭州(赤)、泉州(青)、広州(黒)などです。
次は、経済や文化の話です。金代から使用された紙幣である交鈔を使いました。また、パスパ文字を作りましたが、ウイグル文字のほうが一般に広く普及します。
元では、パスパを国師として招いて、チベット仏教を布教しますが、莫大な費用が掛かってしまい、交鈔をたくさん刷ってしまいます。そのため、経済が混乱してしまいました。結果、白蓮教徒が中心となって、紅巾の乱が起きました。その中から朱元璋(しゅげんしょう)が台頭し、最終的に元を滅ぼしてしまいました。
来訪者
プラノ=カルピニ・・・教皇の命で、布教と情勢偵察のために来訪
ルブルック・・・仏王ルイ9世の命で、十字軍への協力を要請
ノンテ=コルヴィノ・・・中国で最初のカトリック布教者
マルコ=ポーロ・・・フビライに仕える / 『世界の記述』(東方見聞録) / 日本のことを黄金の国ジパングと書いてある
イブン=バットゥータ・・・『三大陸周遊記』
略図
五代十国 / 遼
↓ ↓
北宋 ↓
↓ ↓ ↓
↓ 西夏 ↓
南宋 / 金 ↓ 金
↓ ↓ ↓ ↓
↓ モンゴル
↓ ↓
モンゴル
↓
元
↓
明 後金
↓ ↓
清
↓
↓
今日はここまで。ではまた次回!