【ワンポイント英文法】強調構文

 文法の解説。大学受験、英検、TOEIC、大人の学び直しなどに。

 

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解説1 作り方

 

 ex. It is Tom that loves her. 「彼女を愛しているのはまさにトムだ」

 

  英語は、基本的に文の最後に重要なことが来ます(エンドフォーカス)。しかし、文の最後に置けない場合はどうしたらいいのでしょう。そこで使うのが強調構文と呼ばれるものです。

 

 もとの文の強調したい箇所を「It is ~ that」で挟んで、残りの文を後ろに持っていけば完成です。例文を見てみましょう。

 

 ex. Tom loves her. 

 

 これがもとの文になります。これのTomの部分を強調したいときに、例文のようになります。まず、「It is ~ that」で「Tom」をはさみます。その後、残った「loves her」をthatの後ろに持って行きます。これで完成です。

 

解説2 中にくるもの

 「It is ~ that」の中には、名詞と副詞しか置けません。副詞の場合は強調構文だと判別できますが、名詞の場合は他の可能性を考えないといけません。詳しいことはこちらを参考にしてください。 

 

nicochan0923.hatenablog.com

 

解説3 that以外

 「It is ~ that」の ~ の部分が人の場合、thatがwhoになることがある。人以外の場合はwhichになることもある。また、thatはたまに省略されることもあるので気をつけましょう。

 

解説4 過去形、否定文。

 過去形にする場合は、「It was ~ that」にする。否定文の場合は、「It is not (isn't) ~ that」にする

 

解説5 疑問詞

 ex. Who loved her? 「誰が彼女を愛したの?」

 

 この文の疑問詞を強調する場合は、どうすればいいだろうか。順番に見ていこう。過去形なので「It was ~ that」を使う。「Who」を強調するので、

 

 It was who that になり、残りを後ろに持ってくる。 It was who that loved her.

 

 その後、この文を疑問形の形に直す。Whoが前に出て、疑問形の倒置の形になり、

 

 Who was it that loved her?  になる。?をつけるのを忘れないようにしよう。

 

 間接疑問文の場合は、「S V 疑問詞 it is that ~」のようになるので注意。

 

解説6 It was not until ~ that ///

 「It was not until ~ that ///」で「~してはじめて///した」という意味です。

 

  ex. It was not until 10 p.m. that he came back home. 「彼は午後10時になってようやく帰ってきた」

 

   この構文の成り立ちを見ていこう。もともとは、

 

  He didn't come back home until 10 p.m.  「彼は午後10時まで帰って来なかった」

 

  もともとはこの文。下線部の副詞の部分を強調すると考えると、まず、過去形なので「It was ~ that」で挟む。

 

  It was until 10 p.m. that he didn't come back home. 

 

 その後、notを前にもって行く。

 

 It was not until 10 p.m. that he came back home.  

 

 これで完成。訳は、「~まで///しない」ということは、「~してはじめて///する」ということ。

 

解説7 応用

 強調構文は他の構文と混ざることでより複雑になる。たとえば、「not A but B」と結びついたらどうなるか。

 

    The test took place not on June 3 but on June 5. 「その試験は6月3日ではなく、6月5日に行われた」

 

 この下線部を強調すると、

 

 It was not on June 3 but on June 5 that the test took place. 

 

 のようになる。これが変形して、

 

 It was not on June 3 that the test took place, but on June 5.

 

 になる。他にも「not only A but also B」や「not so much A as B」などの構文と合体すると複雑になる。これに気付くには、itやthatが何のitとthatかを考える癖をつけておくこと、さらに、相関語句に気付く練習をすることが大事だ。

 

解説8 その他の強調

  

nicochan0923.hatenablog.com

 

強調する方法はまだある。知りたい人はこちらの記事に

 

 

覚えるポイント

1、強調構文の作り方

 

2、that以外になる場合

 

3、疑問詞を用いたタイプ

 

4、構文が混ざった応用のタイプ